2023 秋
骨董を初めて購入した品は、李朝末期のぼてぼて茶碗に似た容の白磁小碗でした。
うれしくてうれしくて、毎日ビールを注いで楽しんでいた事を思い出します。
李朝と謂う焼物を知ったのは、柳宗悦の著書とそれらを体験できる日本民藝館での鑑賞でした。神保町の風月堂は、触れることの出来る貴重なお店でした。
無知という事は怖いもの知らず、吉平美術店に飛び込み「古唐津の盃を見せてください」と告げると初代店主は、お店奥の応接に通してくれて古唐津の盃を見せてくれた。
「コレは2百万!」「こちらは3百万!」「これは、5百万!」と小さな箱から次々と目の前に置いて手に取り観た。呼継ぎのない見事な盃だった事は鮮明に覚えている。
吉平美術店を後にし勢いで壺中居のドアを開けて、受付の女性に「井戸茶碗があったら見せて下さい」と告げると「畏まりました」といい電話を掛けて話をしてくれた「生憎、今当店には在庫がございません」と丁寧な対応をしていただきました、思い出すたび汗が吹き出て来ます。
それから、2年ほど経ち若手骨董商たちが集まる売り出しで、雨漏堅手茶碗と箱書きされた品を手に入れることが出来た。春・秋目白コレクション、第一回青花の会骨董祭と骨董の世界の扉を開き、勉強会に参加したりし交流する仲間と知り合う事が出来たことは、購入するにあたってとても役立っていますし、古美術商の方々にも恵まれ、なんとかかんとか今日まで来ました。
画像の飴釉偏壺は、僕の目をさらに広げてくれた店主から頂いた品です。
膨らみのある容は瑞々しさが溢れ、触ってみたい衝動に駆られました。
高台を見ると飴釉特有の荒い砂が付着しておらず、品を感じた次第です。
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先に触れた勉強会も様々ありますが、お勧めは『古美術愛好会』次回の開催は10月22日を予定しております。大熊美術の店主の話も聞けます。
詳細はSNSのインスタグラムで検索お願いいたします。
参加の方の年齢層も幅広く20代から70代まで、一緒に沼にハマりましょう(笑)